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    スタッフワーク

    • 2015.10.31 Saturday
    • 22:53
      新国立劇場での25日の「パッション」終演後にに行われたマンスリープロジェクト、スタッフワークに参加した。先月はソンドハイムの音楽だったけれどちょうど剛くんの平安神宮ライブと重なったので諦めた。
    今回は芸術監督の宮田さん自らが司会も兼ねて講師として(宮田さんがインタビューする感じ)美術の伊藤雅子さん、照明の中川隆一さん、衣装の半田悦子さん、舞台監督の渋谷久さん。以下、忘れかけた記憶を頼りに書いたので勘違いはご容赦願います。



    挨拶替わりに最初に台本と譜面を読んだ時の第一印象を訊かれたけどみなさん「コレ、ミュージカル? 暗い、変な話、話面倒くさい作品」等、やっぱり、と思うような感想だった。ただミュージカルというよりストプレみたいな印象を持たれたのは共通していた。
    まずこの作品は二年以上前から動き出した。(私は勝手に芳雄くんのスケジュールを押さえるのが最初かな?と推測。)具体的には昨年の7月頃からスタート。まず、装置の伊藤さんと打ち合わせ。三角関係からベタに△を提案したらあっさり却下。外見、都合等いろいろなしがらみが何層にも重なって真相が見えないというイメージでチラシは薔薇にした、ところから紗幕に。最後は全てが取り除かれてホリゾントになる。(最後にフォスカが隈メークを落とした美しいお顔で登場するのもそういう意味か?)ここで実際に舞台両サイドから何層もの紗幕が登場。これだけの大きさの紗幕を間に枠もなく一面で使用するのは初めてでプロでも想像がつかなかった。小さなサンプルを作ってペットボトルに懐中電灯をあてて実験してみた。
    地の色を白と迷った結果グレーに色をつけた。本格的な設計図も描く。

    そして照明も実際に現場の照明さんに指示してあててその効果について説明。時間軸がわかりづらかった。この手の心理描写の作品は照明泣かせで小劇場向き。14日に通し稽古をした時いらしていた奥様にフツー、と言われたけど芳雄くんからサウンドチェックだけでは何もわからなかったけど装置や照明が入って状況がわかりやすくなったと言われた。
    2幕最初の回想シーンは当初セピア色というリクエストだったけど技術的にもいろいろ問題があるのと実際の効果を考えてアンバー(濃いオレンジ)に決定した。ラストは全てなくしてホリゾントにした。 衣装は時代考証をしっかりやるかイメージを優先させるか。(ヴォルフガングのジーンズが思い浮かんだ。)今回は時代設定が大事。舞台上に軍曹、大佐の軍服、クララの最後のドレスが登場。前半はピンク、ベージュ花柄でブルーのラインがあるけれど残念ながら照明で目立たなかった。(前の方で双眼鏡越しだと青のラインは確認できたけど花柄はボンヤリだった。)そんな見えない苦労がある。ラストの青いドレスは、正確には玉虫色で紫にも見える。人妻だと判明したあとを意識。袖等のフリル、裾のアコーディオン風と凝っている。
    アンサンブルの人のは東京衣装という所にある軍服等をアレンジしている。主役級だけがテーラーメイド。だから役者さんたちは衣装がテーラーになるのを目指す。たまに特注にせざるを得ない体型の役者さんもいるけど今回は大丈夫。KENTAROさんが演じるのは獣医(知らなかった! でもプログラムには書いてあった。)なので一人だけブーツ。
    公演中は毎日メンテナンス。早替りが大変。普通の早替りは仕掛けとかもあるけれど冒頭のベッドシーンの後は裸からなので大変。(時間的に考えるとあそこで軍服だけじゃなく下のシャツから着ているだろうな)。2度目のラブシーンで服を脱がせ合うところマジックテープの音をマイクが拾ってNGになったことも。1度間に合わなくてマントがズレた状態で舞台にたったこともあった。 フォスカの衣装も1幕と2幕で微妙に違う。黒が入ったことでより意志が強く表せた。(これは確認した。)

    舞台監督の仕事はマネージメント。色々な陳情も受ける。譜面で大道具等の指示を出す。毎回現場で指示を出す。キュー(指示)は101くらい。曲はBGM的なものを含めるとアンダースコア53曲。キューで14名が同時に動くこともある。ベッドやテーブルも人力で動かしている。ベッドが3台袖に控えている。(芳雄くんがうなされるベッドは別だと思っていたけど全部違うとはビックリ。)いろいろなアクシデントが起こりうることを想定している。想定がいというのはそもそも想定していなかったってこと。(プロの厳しさ、どこかの国の政府とは大違いだわ。)

    今回は役者、スタッフ、オケがチームとなって作っていると最後に語っておられた。 (確かに今回はすべてこの作品のために普段はバラバラに活動している人達が集まって作っているのだからチームワークというのも個々のアイデア同様重要だよね。)


    なるほど、と思いながら次回以降こんなことを頭に入れて観てみよう。と思いつつ、実は既にその後1回観た。
    余計なことだけど、芳雄くんは今回出ずっぱりなだけでも大変だし、心理描写も複雑で最後は大きく変わるから精神的にも消耗するだろう。でも、それに加えて暗転の間やほんのちょっとの間に気持ちも切り替えて衣装も変化を加えたりして次の場面に臨むのだろうから本当に見えないところでも大変なのだろうって改めて感じた。フォスカと結ばれるシーンもベッドが掃けるのは上手だけど次の決闘のシーンは着替えはないけど下手から登場だもの。あの僅かな時間で奈落辺りを走っていたりするのかしら?なんてことまで考えてしまった。


     

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