最近、Oさんとの会話もKinkiのことよりミュージカル関連が多くなっている。
まあ、それはここ数年の倦怠期?のような平行線は沈黙を生むばかりだったから余計にこの新しい話題に二人とも無意識に飛びついたのかもしれない。とはいえ、ここでも平行線なのかな。
エリザベートの様変わりに絡んで王子キャラの二人だけどトートはやっぱりそれを裏切って欲しい、みたいな事を言い出した。というか私が思うにどうしても彼女は芳雄くんを悪役にしたいみたい。で、さらに思い浮かんだのは、もしかしたら光一さん大好きな彼女にとっては「プリンス」の称号が許せないのかもしれない。剛くん同様に目の上のたんこぶってことかもしれない。
それはさておき、トート話の流れで宝塚の話題になり、私がここでも書いたが、芳雄くんが宝塚的の男役と遜色ないという流れから最近の宝塚では、特に男役には「フェアリー」という言葉がどうやら既に死語だと知った。どおりで最近の宝塚トップスターが退団後ミュージカルで活躍しないわけだと合点がいった。最近はたとえば昔のオスカルはともかく、「風と共に去りぬ」のスカーレットを男役トップが演じるということはないのだろうか。そもそも男役トップという言い方自体に私はやっぱり違和感がある。
それにもうひとつ、封印後何度か宝塚を観たが、その度にショーがつまらなくなったと感じていたが、それは生徒(最近はこういう言い方もしないのだろうか)のせいばかりでなく、スタッフ陣の力不足にも原因はあるのかなって思う。
昔はブロードウエーでヒットした作品「ウエストサイド物語」なども上演したけれどそれよりも各組のカラー、トップの個性を生かしたオリジナルの作品の方がよかった。それが現在は「エリザベート」に代表されるような海外ミュージカルを東宝と交互に上演するようになっている。最近の宝塚はショー作家が育っていないってことなのだろうか?それ以前にミュージカルを書ける作家もいないってこと?小池先生ってオリジナルは書かないの?
いずれにしても、レッドバトラーのヒゲ論争が懐かしいくらい現在はかつての私が好きだった頃の宝塚とは様変わりしているってことなのだろう。
もう一つ、Oさんと食い違っていたのは「レ・ミゼラブル」。
勢いで今回観ようと思い立ち、彼女にお勧めのキャストを訊いたところ、彼女もあまりよくは知らなかったみたい。さらに無名の役者さんを起用した初演の頃に立ち返ったのでは?との返事を頂いた。そうか、彼女は初演当時のことは知らないのだなって思った。
初演を前に新聞広告にオーディションの文字を見て東宝も何か新しいことをやるのだなって感じたことは今でも覚えている。結局初演に安奈さんが出演していないことで観るのをやめ、再演が私の初「レミゼ」だった。その後初演時の東宝の戸惑い、裏事情を書いた本を読んだ。当時はオーディションと言っても殆どが名前の売れた人、だった。だから回を追って、年月を経てミュージカルが浸透した現在に至って初めてオーディションで無名の役者さん達を発掘をしている、と思う。その「レミゼ」観劇については改めて。
考えてみたらミュージカル俳優なんて名乗れる程、ミュージカルがあちこちで上演されるようになり、何しろ帝劇だけでなく、クリエまでそうなってしまったのには驚いた。因みに私がミュージカルを毎月観ようと思い始めた頃は博品館がミュージカル専用劇場としてオープンしてよく通ったものだったけど現在はあそこでは殆どやらなくなってしまった。
たまに見かけるミュージカルナンバーの人気投票でも最近の曲ばかりで古き良き時代の名曲を近年のファン達は聴いたことがあるのだろうか。トニー賞のCFで芳雄ちゃんが歌っている名曲達が懐かしく、美しく感じる私は過去の時代の人間なのかな。