フィギュアの代表選考会が波乱のうちに終わってオリンピックに向けて進みだした時に書くのもいまさら・・なんだけど。
全日本が始まる前の大方の関心は男女とも3枚目の切符は誰になるか?だった。ただ、実際には男子の3枚目の候補の顔ぶれが違ってしまったのが結果的にドラマチックになってしまったのが予想外だった。
個人的には代表選考の基準を読んで男子に関しては羽生、高橋両選手はすでに内定に近いから残る一つを町田、織田、それに小塚の3選手が争うことになるのかな?って思っていた。今シーズングランプリファイナルまで進んだ2選手がリードで小塚選手が逆転するには優勝しかないと思っていたのでなぜ3位で一気に代表の最有力になったのかが逆に疑問だった。
ある記事を読んで前回バンクーバーの時の選考基準にあった怪我をした有力選手に対する措置のコメントが消えていたことと、全日本の比重を大きくしていたことが誤解を招いたらしい事を知った。
それはともかく、フィギュアのような採点競技の場合は審判の匙加減でいくらでも順位の調整は陸上や水泳のような誰の目にも明らかな結果がでてしまう種目よりも代表選考は楽だろうと思っていた。
選考基準のあいまいさで思いだすのはその昔、マラソンでの瀬古選手。今は解説者として時々おやじギャグを飛ばすノー天気キャラだけど現役当時は原宿駅前で走っている姿を見かけたけれどストイックで修行僧のようだった。その彼が出れば金メダル確実と言われたモスクワオリンピックを政治の力でボイコットになり、出場できなかった次のオリンピック選考の時。確か当時は世界選手権の日本人最高位が最初に決定。その後残る2枚を国内の3大会の成績で決まるという不透明な方法。(現在もそうなのかな?)タイムとか力関係とかコンディションとか一概には決められなくてすんなり瀬古選手と決まったわけではなかった。
素人は一発勝負で決めてしまった方がみんなが納得すると言いがちだけど、そのマラソンの時、あるジャーナリストのコメントをテレビか記事で知ったが、「もし1つの大会で決めてしまったら選手はそこにコンディションを合わせて出場するので残る2大会の価値が下がることになる。それは主催者やスポンサーを減らすこと、強いては競技人口や世間の関心等、その競技自体のマイナスに繋がる。」そんな内容だったと思う。
今年、レスリングがオリンピック種目から外されるかも・・なんて話題もあったけれど各スポーツ連盟は個人のことだけを考えているわけでもなく、そのスポーツ自体が栄えることを考えなければいけない。代表選考にはそんな背景があっても仕方ないのかなって思ったりもした。
もし、そんな観点でいったら100%高橋選手は選ばれるべきだと私は思っている。私が高橋選手のファンとか言う意味ではない。元々、私はフィギュアの中継をそんなにしっかり見ているわけでもない。高橋選手について前のシーズンから書きたいと思っていることはある。それはまた改めて書きたいと思っている。
↑さいたまアリーナ近くのイルミネーション。